第8回「はぴかちゃん歯いく大賞」には、23,139句ものたくさんのご応募をいただき、ありがとうございました。4歳のお子様から89歳の方まで、一句一句に「歯」へのさまざまな想いがこめられ、感性豊かな作品の数々でした。
今回の「はぴか大賞」は、夏井いつき先生の選によって優秀賞に選ばれた15句の中から、表彰式当日、会場に集まってくださった約200名の方々の投票により決定いたしました。
(表彰式は平成23年11月13日、いよてつ高島屋にて開催されました。)
第8回「はぴかちゃん歯いく大賞」には、23,139句ものたくさんのご応募をいただき、ありがとうございました。4歳のお子様から89歳の方まで、一句一句に「歯」へのさまざまな想いがこめられ、感性豊かな作品の数々でした。
今回の「はぴか大賞」は、夏井いつき先生の選によって優秀賞に選ばれた15句の中から、表彰式当日、会場に集まってくださった約200名の方々の投票により決定いたしました。
(表彰式は平成23年11月13日、いよてつ高島屋にて開催されました。)

「ぬけそうでぬけない歯」のまどろっこしさと、抜けちゃうんじゃないかというささやかな不安は誰でも覚えのある体験。「キャベツのしん」という強敵に恐る恐る立ち向かう素直な実感に、会場の皆さんの共感が集まりました。ちなみに「キャベツ」は元気な夏の季語です。

「はがぬけた」ところから冷たい「プールのみず」が入ってくるという可愛い実感。小さな発見の向こうに明るい笑顔と水しぶきも見えます。

「ぬけたは」を見せる「みんな」がどういう顔ぶれかを想像させるのが「ぼんやすみ」という季語。賑やかに集う親類たちの声も聞こえてきます。

「はいしゃさん」に貰った「はぶらし」は特別なモノに見えるんだよね。がんばってみがくよ!の気持ちを、夏の「あげはちょう」に重ねた一句です。

「歯」を抜く為に括った「糸」を「夕立雲の色」だと表現した点に作者の不安が読み取れます。季語「夕立」を比喩として使った巧みな一句です。

見事な「紫陽花」が咲いている「歯医者」さんの「玄関前」。ちょっと躊躇している気持ちをほぐしてくれるように「ゆれる」紫陽花たちです。

「新品の味」という中七の言葉に共感が生まれます。新品の「歯ブラシ」を握りつつ「夏休み」という季語の時間をたっぷりと楽しむ作者です。

賑やかに歯みがきを始めた声が聞える「お隣り」でしょうか。「秋の夜」の静けさの中、「歯ぶらしの音」にほのぼのとした時間が垣間見えます。

「はつか」とは「わずか」の意。生え始めた「親知らず」の感触は、折りしも咲き始めた「桃の花」にも似た「はつか」なる風情でありましょうか。

「抜けた歯」って何だか捨て難い気持ちになるものですが、それを「向日葵の種」と「並べ」で、繁々と眺め比べているところが俳人的好奇心!

お見合いの席でしょうか、出会った瞬間のインスピレーションでしょうか。「決めたのは歯並びでした」の台詞を、季語「秋麗」が明るく包みます。

子どもたちを急かす「朝」の光景。昨日の「風船」を蹴っ飛ばしながら、出勤せねばらなぬ母も「歯」を磨きます。愉快な臨場感のある一句です。

「皓歯」は「白く清らかな歯」の意。厳しい「炎暑」の中、守備の要である「ショート」を守る少年の笑顔を映像として見事に切り取った作品です。

「孫五人」が並んで笑う、その「馬のやうなる歯」がそっくりなものだから、思わず笑ってしまう作者。真白な歯のなんと涼やかな一族でしょう!

「君が代」の歌詞を本歌取り。駄洒落ギリギリのところで季語「豊の秋」が踏ん張りました。8020運動のキャッチコピーにしたいような一句です。

2011年を象徴する「節電」の一句。昔ながらの季語「うちわ」の宜しさを見なおしてくれてるのが嬉しい「歯みがき」の光景に、鼻歌もこぼれます。

勉強の「ドリル」と歯医者さんの「ドリル」を重ねた発想が愉快な一句。「この夏は~夏休み」と季語を重ねたのも、暑苦しげなご愛嬌です。

やっと「揃った歯」が嬉しい「夏」、弾む季語を表現した「はぴかぷぺぽぱ」の音。読んだ私たちも思わず「はぴかぷぺぽぱ」と弾みたくなります。
| 「でかいはだ」先生が言うなつの空 | 島津康太 |
| ゆくえふめいのピンクのハブラシねむの花 | 伊勢楓華 |
| しかけんしんくすぐったいよなつの空 | 小川叶 |
| ぬけそうなはとあさがおをかんさつする | 藤原彩葉 |
| はがはえてページがふえた日きちょう | 河本愛美 |
| 歯みがきし露草開く輝く歯 | 高橋里奈 |
| 歯みがきとかぶと虫の世話どちらから | 高野智也 |
| 七月はむし歯のちりょうひびく声 | 清水幸之助 |
| 夏のよるはみがをしてふけました | 坂本くるみ |
| 歯がぬけるある春の朝花がさく | 高橋心 |
| 砂時計動く歯ブラシ落ちる砂 | 矢内日向 |
| はがぬけておねえちゃんになる七五三 | 森藍加 |
| 野球部の白い歯ならぶ表しょう式 | 宇高周平 |
| 龍淵に潜む金色のハブラシ | 金安理 |
| しんがっきちょっぴりからいはみがきこ | 山崎光 |
| 愛犬にハブラシとられる夏の朝 | 水野紗也香 |
| あかとんぼそらをみながらみがくんだ | 清家隆誠 |
| 愛犬の歯型がついたメロンパン | 朝倉由衣 |
| 偶数の蜜柑の種や歯の強し | 金紗蘭 |
| 吾亦紅奥歯噛みしめ願書かく | 片野遥子 |
| 単語帳片手に磨く受験の夏 | 漆谷春菜 |
| 法令集閉じて歯磨きする深夜 | 桜井教人 |
| 生御魂親不知までヘソ曲がり | 高須賀眞美子 |
| 糸切歯二人の母となりし秋 | 板倉肱泉 |
| 寒雷や猛々しくも親知らず | 片野幸重 |
| 帰省子の憂いどうやら親不知 | 喜多加代子 |
| 健啖の証は歯型大西瓜 | 鈴木武夫 |
| 生え揃ふ乳歯跳箱とんで夏 | 福本伊都美 |
| まっしろなはがもてるよとおかあいう | 水谷晃生 |
| 頭よし顔よし歯よし行ってきます | 向井豪 |
| あせかきもむしばがないのもパパゆずり | 永井亜久里 |
| 自分の歯みがけば分かる歯の気持ち | 渡邊光樹 |
| 夏休み歯みがきロボット作りたい | 高岡純一郎 |
| むしばさんぼくのはみがきうけてみろ | 西本朝陽 |
| みがきますはいしゃがこわいぼくこうせい | 織田倖成 |
| 気になります勉強量と歯の色と | 稲井大雅 |
| この夏は女と白い歯磨きます | 大政ひとみ |
| 親知らずいいえ私は知ってます | 田邊里奈 |
| 誘われた猪なべ嬉し義歯の出来 | 片山辰巳 |
| 秋の夜に歯ぴか歯ぴかとひねる父 | 三好博文 |
| 我が家では一に歯みがき二に勉強 | 大森博美 |
| 夏休みみがくみになれ親知らず | 池内宗司 |
<主催>
愛媛県歯科医師会
<後援>
愛媛県
愛媛県教育委員会
松山市
愛媛新聞社
朝日新聞松山総局
毎日新聞松山支局
読売新聞松山支局
産経新聞松山支局
NHK松山放送局
南海放送
テレビ愛媛
あいテレビ
愛媛朝日テレビ
FM愛媛
リビングまつやま
タウン情報まつやま
愛媛こまち