[羽賀さん一家の元気ではぴか]/6 顎関節症編 第2章 浮江さんの… /愛媛
 ◇文・飯尾秀人、絵・KOUJI
 ◇第2章 浮江さんの悩み(2)顎関節症って?
 ◇顎に悪い習慣ってあるの?

 ◆これまでのあらすじ
 羽賀(はが)さん一家は、四国のある街で仲良く暮らす大家族。お父さんの大二郎(だいじろう)さん、お母さんの浮江(うきえ)さん、結婚して妊娠中の長女加奈(かな)さん、高校生の二女唯(ゆい)さん、小学生の長男明夫(あきお)くん、大二郎さんの両親の内蔵(ないぞう)さんと保志子(ほしこ)さんは、みんな歯に問題を抱えていました。浮江さんは、ある日、歯科衛生士として働く友人・良子さんに顔つきがおかしいと指摘されました。その原因はどうやら、顎の痛みと関係がありそうです。
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 浮江さんは仕事の帰りに、偶然出会った高校時代の親友の良子さんと話をしていました。
 「それって顎関節症かもしれないわね」良子さんがそう話した時、浮江さんはきつねにつままれたような顔(かお)をしながら「顎関節症!それ何?」と、尋ねました。
 「うちの医院に来る患者さんで顎が痛いってやってくる人がいるのよ。そんな人には先生が顎関節症っていう病気の説明をよくしているわよ」そう良子さんが答えると、「それってどんな病気なの?」浮江さんは少し心配になり、詳しく知りたくなってきたようです。
 「口の開け閉めは顎関節という所を中心に行われているの。自分の耳の少し前を触って顎を動かしてみたらその場所がよくわかるわよ」浮江さんが試してみると確かに少し動いているのがわかります。
 「その部分に痛みが出たり変な感じがする時は顎関節症が疑われるの。ひどくなると口が開かなくなることもあるらしいわよ」そう良子さんに教えてもらった浮江さんは、「へえ、それは大変ね。一回診てもらったほうがいいかしら」そうつぶやきながら、良子さんと別れました。

 買い物を終えて家に帰ってからも、少し気にしていた浮江さんは、『家庭医学大辞典』なる分厚い本を取り出し、顎関節症の所を探して読んでみました。彼女お得意の頬づえをついたポーズで……。
 「えーと、原因は顎を動かす関節の異常で……筋肉の痛みや関節円板という軟骨が……そしてかみ合わせが……。ダメ、よくわかんない。これ日本語で書いているのかしら」浮江さんは元文学少女でしたから、あまり理屈っぽい話は苦手のようです。それでも原因の癖という所には目)がいってしまいました。
 「なになに、頬づえをつくなどの悪い癖や長時間の会話、大あくびなども顎関節症を引き起こす原因になりますって、全部当てはまるじゃない」誰だって癖のひとつやふたつあるんだから、私だけこんな風に悩まされるのは理不尽だとでも言いたそうに、本をパタンと閉じて、「もうこんな時間!早く夕食作っておかないと、バレーの練習に遅れちゃうわ」そうつぶやきながら夕食の準備を始めました。=愛媛県歯科医師会監修、毎週木曜掲載

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 ◇はぴか情報
 顎関節症のおもな症状として開口障害が挙げられます。例えば、あくびをした時に引っかかり感があるとか、バナナやにぎり寿司をそのまま口に放り込みにくいといった支障がでます。この他にも口を開け閉めする時などに、顎関節から音がするという関節雑音やさまざまな痛みが挙げられます。症状が進むと、首や肩、さらには手や足にも痛みが現れることがありますが、そういうことはむしろまれです。(資料提供・8020推進財団)
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